冷凍設備関連-令和2年11月以降

高圧ガス保安法冷凍保安規則等の改正 (冷凍設備関連-令和2年11月以降)
日付 番号等 件名 概要
省令 令和3年
10月20日
省令
第76号
冷凍保安規則及び一般高圧ガス保安規則の一部を改正する省令が制定されました(冷凍設備内で使用されるヘリウム等の規制の緩和)。
施行は令和3年10月27日から。
■不活性ガスの種類の追加【冷凍則第2条第1項第3号】冷凍則第2条第1項第3号に規定される不活性ガスの 定義に、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン及び窒素を加える。
■冷凍保安責任者の選任範囲の変更【冷凍則第36条第3項第1号】二酸化炭素又はフルオロカーボン(可燃性ガスを除く。)の 製造業者は、一定規模(20冷凍トン以上50冷凍トン未満)のガスの製造設備については、冷凍保安責任者の選任義務が 免除されている。今回の政令改正を踏まえ、ヘリウム等の不活性ガスの製造施設に係る冷凍保安責任者の選任義務についても、 規模が20冷凍トン以上50冷凍トン未満であれば、当該義務を免除することとする。
■冷凍施設に用いる機器の指定【冷凍則第63条】二酸化炭素又はフルオロカーボン(可燃性ガスを除く。)の製造業者は、 一定規模(3冷凍トン以上5冷凍トン未満)の冷凍機器については、技術基準に従って製造する義務が免除されている。 今回の政令改正を踏まえ、ヘリウム等の不活性ガスを用いる冷凍機器についても、規模が3冷凍トン以上5冷凍トン未満であれば、当該義務を免除することとする。
政令 令和3年
10月20日
政令
第286号
高圧ガス保安法施行令の一部を改正する政令が制定されました(冷凍設備内で使用されるヘリウム等の規制の緩和)。
施行は令和3年10月27日から。
■冷凍設備内における高圧ガスであるヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、窒素及び空気(以下「ヘリウム等」という。)について、 二酸化炭素及びフルオロカーボン(難燃性を有するものとして経済産業省令で定める難燃性の基準に適合するものに限る。)と同じ扱いとする旨の改正がされました。
運用解釈 令和3年
10月20日
20211020保局
第1号
高圧ガス保安法及び関係政省令等の運用及び解釈について(内規)の一部を改正する規定が制定されました。
施行は令和3年10月27日から。
■高圧ガス保安法関係(第13条関係:その他製造)従前の二酸化炭素及びフルオロカーボン(不活性のものに限る)を冷媒とする 冷凍設備で1日の冷凍能力が5トン以上20トン未満の設備を使用して冷凍のための高圧ガスの製造をする場合はその他製造としていたが、 これを改正後の高圧ガス保安法施行令第2条第3項第4号に規定する第一種ガスに拡大して適用するもの(つまりヘリウムやネオン等にも拡大するもの)。
■冷凍保安規則の運用及び解釈について
①第5条関係(冷凍能力の算出):第1号から第5号に規定する基準によって冷凍能力の算出ができない設備で、かつ、断熱圧縮・断熱膨張による 冷凍サイクルを利用する設備は圧縮機の原動機の定格出力1.2kwを1日の冷凍能力1トンとする。
②第20条関係(高圧ガスの貯蔵):従来は、1日の冷凍能力20トン以上(冷凍設備内の高圧ガスが二酸化炭素、フルオロカーボン又はアンモニアの場合は50トン) 以上の能力を有する冷媒ガスの入った冷凍設備を店頭、倉庫等に置き、製造の用に供していないものを高圧ガスの貯蔵としていたが、これに加えて ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、窒素、空気の場合も50トン以上の冷凍能力のある場合は貯蔵とすることとなった。
③第26条関係(高圧ガスの販売):従来は1日の冷凍能力が20トン(冷凍設備内の高圧ガスが二酸化炭素,フルオロカーボン又はアンモニアの場合は50トン) 以上の冷凍設備を販売する場合は、その設備内の高圧ガスを販売することとして運用していたが、これに加えてヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン、 窒素、空気の場合も50トン以上の冷凍能力のある場合は販売することとして運用する。
④第31条関係(高圧ガスの輸入):従来は1日の冷凍能力が20トン(冷凍設備内の高圧ガスが二酸化炭素,フルオロカーボン又はアンモニアの場合は50トン) 以上の能力を有する冷媒ガスの入った冷凍設備を輸入する場合、高圧ガスの輸入としての規制を受けていたが、それに加えてヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、 キセノン、ラドン、窒素、空気の場合も50トン以上の冷凍能力のある冷媒ガスの入った冷凍設備を輸入する場合も高圧ガスの輸入となる。
告示 令和3年
4月23日
告示
第105号
製造施設の位置、構造及び設備並びに製造の方法等に関する技術基準の細目を定める告示の一部を改正する告示が制定されました (特定不活性ガスの性能規定化)。
施行は令和3年4月23日から。
■製造細目告示第1条(可燃性ガスから除外されるガス又は難燃性を有するガス):改正前は削除されていた第1条を次のようにした(冷凍則関連のみ抜粋)。 冷凍保安規則第2条第1項第1号の経済経済産業大臣が定めるものは次に掲げる基準のいずれにも適合するフルオロカーボンとする。 1 爆発限界の下限が3.5%を超えること、2 燃焼熱が19,000kJ/kg未満であること、3 温度23度、圧力零パスカルにおける 試験時に最大燃焼速度が10㎝/s以下であること。
■第11条の4(機器の冷媒設備に係る容器):従前は「冷凍保安規則(昭和41年通商産業省冷第51号)」と記載されていたものを 「冷凍保安規則」とのみ記載することとなった。
省令 令和3年
4月23日
省令
第44号
容器保安規則等の一部を改正する省令により、以下の省令の一部が改正されました(特定不活性ガスの性能規定化)。
1. 容器保安規則
2. 冷凍保安規則
3. 一般高圧ガス保安規則
4. コンビナート等保安規則
施行は令和3年4月23日から。
■冷凍則第2条(用語の定義)【第1項1号の可燃性ガス】の中の(フルオロオレフィン1234yf及びフルオロオレフィン1234zeを除く。)を (フルオロカーボンであって経済産業大臣が定めるものを除く。)に変える。【第1項第3号の2の特性不活性ガス】の中の「次に掲げるもの
イ フルオロオレフィン1234yf
ロ フルオロオレフィン1234ze
ハ フルオロカーボン32」を削り「フルオロカーボンであって、温度60度、圧力零パスカルにおいて着火したときに火炎伝ぱを発生させるもの」に変える。
■冷凍則第5条(冷凍能力の算定基準)の第3号備考の表及び第4号の表において例えばR32と表記していたものをフルオロカーボン32と 表記するようになったことから、Rをフルオロカーボンと読み替える備考部分が不要となり削除。
■冷凍則第36条第2項第2号のRをフルオロカーボンに改める。つまり「R114」を「フルオロカーボン114」とする。
■冷凍則第40条第1項第1号のRをフルオロカーボンに改める。つまり「R21又はR114」を「フルオロカーボン21又はフルオロカーボン114」とする。
省令 令和2年
12月28日
省令
第92号
押印を求める手続の見直し等のための経済産業省関係省令の一部を改正する省令により、以下の省令の一部が改正されました。
1. 容器保安規則
2. 冷凍保安規則
3. 液化石油ガス保安規則
4. 一般高圧ガス保安規則
5. 特定設備検査規則
6. コンビナート等保安規則
7. 高圧ガス保安法に基づく指定試験機関等に関する省令
8. 国際相互承認に係る容器保安規則
施行は令和2年12月28日から。
■冷凍則関連のみ抜粋◎第1条第8項:冷凍則様式中第1、第3から第4まで、第13の2、第16から第18まで、第29、第31、第33、第35、第41及び第43の㊞を削る。 ◎第28条(冷凍保安規則の改正):様式第2、第5から第7まで、第9、第10、第13、第14、第15、第19の2、第19の3、第20から第23まで、第25、第26、第37から 第40まで、第46の㊞及び「氏名を記載し、押印することに変えて、署名することができる。この場合において、署名は必ず本人が自署するものとする。」を削る。 また様式第11、第19の4及び第27中「高圧ガス保安協会 印」、第12中「指定完成検査機関名 印」、第19の5中「指定輸入検査機関名印」、第28中 「指定保安検査機関名印」の印を削る。また、様式第43の2中「㊞」及び「3 〔 〕内は該当する一機関名を記載すればよい」を削る。 また、様式第47及び第48中[都道府県知事指定都市の長印]の印を削る。
■印の必要な様式として第8 製造施設完成検査証、第19 輸入検査合格証、第24 保安検査証、第30 認定完成検査実施者認定証、第32 認定保安 検査実施者認定証、第34 認定完成検査実施者調査証、第36 認定保安検査実施者調査証、第42 指定設備認定証、第43の3 認定指定設備技術 基準適合書、第44 収去証、第45 立入検査証が残ります。これらはいずれも都道府県知事や高圧ガス保安協会などが押印するもので、検査に合格したことを 証するものや、資格・技術基準等に適合していることを証するもの、身分を証明するものなどであり、事業者の方が行う許可申請や届け出書類等は押印が不要となりました。